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失敗しないプリン作り② 牛乳を温めすぎると起こる失敗

失敗しないプリン作り② 牛乳を温めすぎると起こる失敗

プリン研究所の北村です。

こんにちは。

 

 

インターネットや料理本のプリンの作り方を見ていると、なぜか牛乳を沸騰直前まで温めると書いています。

実はこれ、何の意味もないです

 

というか、むしろマイナスですね。

 

というのも、牛乳は63℃を超えるとタンパク質の変性が始まります。

牛乳のうまみ成分であるタンパク質が変性するということは、牛乳が美味しくなくなるということになります。

低温殺菌牛乳はこの温度で殺菌するので牛乳本来のおいしさが楽しめるということになります。

 

数十年前までは、牛乳に賞味期限が書いていなかったようで、腐っているかどうかの確認のために沸騰直前まで温度を上げていました。

腐っている牛乳は沸騰させるときれいに分離するからです。

上にチーズのような固形物ができ、下は少し澄んだ液体になります。

 

もし家庭で、賞味期限が過ぎて危ないかなって思うような牛乳でプリンを作るのであれば沸騰直前まで加熱してみてください。

分離しなければ問題なく使えます。

 

もちろんお店では賞味期限が切れたものは使いませんよ!

 

そんなことしてたら間違いなくお店は潰れます!!

お客様はそういうのに敏感ですから。

 

 

話が少しそれましたね。

 

つまり沸騰直前まで温めるというのは昔のなごりで、現代の牛乳の殺菌技術なら全く沸騰させる理由がありません。

むしろ美味しくなくなる原因になります。

 

しかも牛乳が熱すぎて卵が少し固まってしまったなんていう失敗もよく聞きます。

これは砂糖を卵に入れていないことが原因なんですが、そもそも牛乳を温めすぎなければこんな失敗は起こりません。

せっかく美味しい牛乳になるように、メーカーが味を壊さないように殺菌しているにも関わらずそれを全く無意味にしてしまっていては元も子もありませんよね。

 

ただ、全く温めないのもよくありません。

よく砂糖を溶かすために温めるという方もいらっしゃいますが、本来は卵と乳化しやすいように温めます。

 

もちろん砂糖を溶かすためというのもあります。

家庭ではこの認識でいいと思います。

 

この話はかなりマニアックですがプリンは卵と牛乳の混ぜ方で食感が変わります。

どう変わるかは食べ比べてみないとわからないレベルですが・・・・・・

 

卵の卵黄というのは洋菓子界では油分に分類されます。

それに対して、卵白や牛乳は水分ですよね。

油分と水分をしっかり乳化させることで最高のなめらかさを生むんです。

 

生チョコを家庭で作って失敗した人はわかるかもしれませんが、チョコレートに生クリームを入れて、きちんと乳化できていれば、ツヤがあってなめらかですが、分離しているとザラザラしていてあまりおいしくないですよね。

 

これと同じことがプリンでも起こっているんです。

まあチョコレートほどわかりやすくはないので、食べてもわからないかもしれません。

 

ただ、このこだわりがプリン研究所です!!

 

 

・・・と、また話がそれてしまいました。

 

ここまでこだわると家庭で気軽に作れないので、この話は忘れていただいて構いません。

 

要するに

 

牛乳を温めすぎないほうが美味しくできますよ!

 

ということだけなんです。

 

長々とすみませんでした!!!