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美味しいプリンを作る① プリンの種類

プリン研究所の北村です。
こんにちは。

プリンを作るにあたって、どういうプリンがあるかご存知でしょうか。

プリンには大きく2つあります。

蒸しプリンとゼラチンプリンです。

焼きプリンは?と思う方もいらっしゃいますよね。

蒸しプリンも焼きプリンも実はほぼ変わりません。

特に最近はなめらかプリンが多くみられます。

あれが登場したことによって、より焼きプリンが蒸しプリンになりました。

焼きプリンとは正確には蒸し焼きプリンです。

オーブンで焼きますが、結局のところ低温のオーブンにお湯を張ったバットにプリンを並べて、お湯から出た蒸気で火を通します。

蒸しプリンとの大きな違いは、表面に火が入りすぎて固くなっていることくらいです。

要するに、卵で固めるプリンか、ゼラチンなどの凝固剤で固めるプリンということです。

ではそれぞれ、どういう特徴があるのでしょうか。

まず、洋菓子店は、基本的にほぼ蒸しプリンです。

蒸しプリンは素材が持っている風味を口に入れた瞬間に感じることができます。

良い卵や、牛乳、バニラなどを使っていれば、それがダイレクトに口の中に広がります。

専門用語でフレーバーリリース性といいますが、卵で固めたプリンはフレーバーリリース性に優れています。

ゼラチンプリンは正式にはケミカルプリンと呼びます。

要するに化学の力で固めるプリンということになります。

蒸しプリンとは真逆でフレーバーリリース性が悪いです。

つまり、口の中に入れてから素材の味を感じるまでに少しタイムラグがあります。

しかも、香りを閉じ込める性質があるので、素材の持っているすべての力が発揮できないことになります。

ただ近年では、ゼラチン以外のもので食感もよく、フレーバーリリース性がよいものも登場してきました。

ゼラチン以外の凝固剤は体温では溶けないです。

要するに口どけが悪いということですね。

正確には溶けないので、潰すということになります。

ただ、それでも非常になめらかで、口どけもいいように感じる寒天が出てきました。

その中でも私のお勧めは伊那食品のル・カンテン・ウルトラです。


伊那食品のホームページへ

このページには商品のことに関して詳しく書いてませんが、特許を取ったなめらかな食感の寒天ということです。

寒天はもともと、フレーバーリリース性に優れていて、フルーツゼリーを作ると、口に入れた瞬間からそのフルーツの香りと味が広がります。

ただ、どうしても固く、崩れるような食感からゼリーには合わないとされてきましたが、その常識を覆した商品です。

ちなみに伊那食品の回し者ではありませんよ。。。

話はそれましたが、蒸しプリンとゼラチンプリンは、そんなに違いがなくなってきています。

ただ、これは家庭における話で、大手製造メーカにとっては大きな違いがあります。

それは、作りやすさと原価です。

オーブンや蒸し器に入れて大量に作るより、凝固剤を入れて冷蔵庫で固めるほうがはるかに楽です。

作りやすいというのは人件費や光熱費も抑えられます。

そして、プリンを作るうえで一番コストがかかるのは卵です。

蒸しプリンを作るのには、卵の凝固力がいるため、それなりの量を入れないと固めることができません。

それに対して、ゼラチンプリンは少量の卵でもいけますし、卵の香料を入れておけば、それっぽい味に仕上がります。

これが大きな差です。

コチラのブログでは、特殊な材料がない限り美味しくできないゼラチンプリンではなく、蒸しプリンのレシピを紹介したいと思います。