天ぷらを揚げるコツ③ 衣の温度と油の温度
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最終更新日:2014/03/12
天ぷらの揚げ方
プリン研究所の北村です。
こんにちは。
衣を作るときによく氷水を用意して
というのを耳にしたことあると思います。
天ぷら粉のCMとかでも言ってますよね。
これは、油と衣の温度差があればあるほど衣の水分が激しく沸騰し、衣の中に大きな気泡ができます。
この気泡ができることによって、衣が広い範囲に拡散し、薄く、軽く、そしてサクッとした衣ができるわけです。
これを実現するには衣の温度をなるべく低い状態にするのは当然ですが、油の温度も重要になってきます。
冷たい衣のついた食材が油の中に入ると当然油の温度は下がります。
なるべく下げないためには初めから温度が高いところに入れればいいように感じるでしょうが、温度が高すぎると衣の表面がいきなり焦げてしまいます。
間違ってはいないですし、むしろ高い温度から入れるのは正しいです。
ただ、油の量が少ないと温度の下がり方も急なので、それを油の温度だけで調節するのは不可能です。
とういことは油の量を増やすしかないということになってしまいます。
主婦の方はよく分かるかと思いますが、なるべく少ない油で上げたいですよね。
本気で美味しい天ぷらを揚げたいのなら最低でも3Lは必要でしょう。
そして、揚げる食材が鍋底に付くのも良くないです。
衣が広がるのに邪魔だからです。
ある程度の深さがないといけません。
必然的に油の量が必要なのはわかりますよね。
揚げることだけ考えるとこうなりますが、家庭ではその油の処理もあるので、もしこの油を使いまわせるのなら、ぜひやってみてください。
油の適温は、野菜は170℃くらい、魚介は180℃くらいと言われていますが、この温度でスタートしてはいけません。
先ほどもありましたが、具材を入れるということは、冷たい衣、冷たい食材が油の入るので、油の温度は一気に下がります。
適温よりも10℃~20℃高めの温度から入れましょう。
入れる前には、火は全開で温度がなるべく落ちないようにします。
あと、具材を一気に入れ過ぎないようにしてください。
一気に入れれば当然ですが油の温度は急激に落ちます。
温度が落ちると衣が沸騰しないので、重い衣になります。
出来れば具材2つ~3つくらいで少しずつ揚げてください。
そして、美味しい天ぷらを家庭で食べるためには家族の協力が必須です。
揚げ終わってから食べると最初の方に揚げたものは冷めていると思います。
美味しい状態で食べるには揚げながら食べるしかありませんが、ホットプレートなどで保温しておくのもありだと思いますよ。
次に、衣です。
基本的には、小麦粉、卵、水で作られますが、裏ワザ的にマヨネーズやビールなど、家庭で少ない油でも美味しくできるように様々なものが入れられます。
ここでのポイントは小麦粉のグルテンと衣に空洞を作るということです。
マヨネーズに含まれている油や酢はグルテンの生成を抑える働きがあります。
ビールに含まれる炭酸はガスによって衣に空洞を作ります。
そして、アルコールは揮発性がいいので、油の中に入れると気体に変わりやすいため、空洞を作ることができます。
要するに、グルテンがなるべく出ないように、そして、油に入れた瞬間に衣に含まれている水分が激しく沸騰させることができれば
美味しく揚げるできるということになります。
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