美味しいプリンの素材選び② 卵
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最終更新日:2014/03/12
プリン材料学
こんにちは、プリン研究所 所長の北村です。
今日から美味しいプリンの作り方をお教えしたいと思います。
人それぞれ、好みがあると思いますが、まずはプリンの味を決める素材のお話をしたいと思います。
本日は卵のお話です。
卵は鶏の飼育方法や環境で味の違いはもちろんありますが、火を入れるプリンの場合、配合する卵黄、卵白の比率や量で食感が大きく変わります。
そして、配合した牛乳に対して、配合した卵をどれくらいの比率で入れるかによって、ほぼ味が仕上がります。
卵黄
卵黄は比較的滑らかに仕上がります。
凝固スピードが遅いため、素人でも滑らかに仕上げやすいです。
卵のうまみ成分はほとんど卵黄に含まれているので、卵が濃いプリンを作ることができます。
卵白
卵白はつるんとした食感が特徴です。
凝固スピードが早いため、火を入れすぎると固くなってしまいます。
卵の味があまりしないので何か他の材料を入れても、素材の味を邪魔することなくストレートにその味を出すことができます。
最近流行のなめらかプリンは卵黄のみを使用しているところが多いようです。
滑らかだけど、ちょっとだけ弾力があるように感じるなら、卵白を少し入れているか、ゼラチンなどの凝固剤を入れているのかもしれません。
コンビニのプリンは凝固剤で固めているものが多いです。
次に卵の種類ですが、これも大きく味が変わります。
高級なブランド卵などを使うとコクや味の濃さが変わってきます。
他にも、鶏卵ではなく、ダチョウや、うずらなどの卵を使用するというのもあります。
ダチョウやうずらはアレルギー物質が少なく、卵アレルギーの人でも食べられることがあるといいます。
ただ、アレルギーを起こす人もいるので注意は必要です。
他にも栄養価が優れていたり、普通の鶏卵よりは味が濃かったりします。
ケーキ屋さんやコンビニ等、色々なところでプリンは売られていますが、これらを考慮し、ベストな配合で卵を合わせています。
私の場合は商品ごとにそれぞれの割合を変えていきます。
当然ですが、私は洋菓子職人として経験を積んできたので卵が濃いプリンでも柔らかく仕上げることはできますし、固さや卵の割合によって口の中に広がるフレーバーの感じ方を変えることもできます。
フレーバーの感じ方を自由に調節できるということは、どんな素材でも、その持ち味を最大限に生かしたプリンを作れるということです。
現在、様々なメーカーとコラボレーションして、プリンを作る予定をしています。
楽しみにしていてください。
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